アルペンクラブ「北海道の旅」の思い出

20170303_01_alpine三月三日、桃の節句とはいえまだ春の気配は遠い。この日の朝、木枯らしの吹く神戸空港を蹴って既に機上の人となっていた私は二月末に終えた決算から解放され、今日からの三日間の旅に胸を躍らせていた。
今シーズン3度目のアルペンクラブの北海道スキーツアーである。途中、札幌は小雨という機内アナウンスに少し気持ちを曇らしたが到着時の千歳空港は粉雪が舞う程良い寒さが漲り、一変にして私の心は晴れた。
パーティーは東京組と合流して総勢30名の大所帯となり、再会を喜び合うと共に早速バスに乗り込んだ。車中では小中部長、樋口副部長の挨拶や石尾氏の軽妙な話に一気に一体感が高まり、配られた海鮮弁当やビールも一層美味しく感じられた。
我流で初級者の私はスキーがあまり得意ではないが年季だけは入っており、遣る気満々であった。しかしバスの中で翌日のスケジュールに「グルメ&秘湯巡り」というプランがあり、空席もあると聞いた私は直ちに宗旨替えをしてしまった。
私はスキーも好きだが“グルメ”には勝てない。況してや曰く付きのレストランと聞けばマナーは我流でも是非にでも食べたい。
それと“秘湯”と聞いては行かない方がおかしい。“温泉”といわれれば然程心も動かないが“秘湯”には死んでも行きたい。湯煙の中、白い肩を出している後ろ姿の妙齢の女性が居ると思うだけでも値打ちがある。
ニセコに近づく程に雪は多くなり、ゲレンデの雪質も良好だったが残念ながら天候が少し荒れていた。残念とはいえ然程気落ちはしない。スキーは好きだがアフタースキーはもっと好きだからだ。
今回もといえるが、二度のディナーは趣は違ったがどちらも本当に素晴らしかった。30名の老熟男女は全員が無邪気な子供の様によく食べ、よく飲み、よく喋り、よく笑った。そしてそれが更に楽しく素晴らしいディナーにしてくれた。
そして歓喜の食卓と言っても良いほど初日のレストラン「ルピシア」は最高だった。私は二度目だったが二度とも最高だった。味、バリエーション、雰囲気、もてなし、全てに都会的なエッセンシャルを感じさせ大満足したのだが、どなたが交渉してくれたのか大変リーズナブルな金額だと聞き、満足さを更に底上げしてくれて凄く嬉しかった。
二日目の真狩村、レストラン「マッカリーナ」でのフレンチランチも優雅な一時だった。羊蹄山を背に昼間からシャンパンにワイン、フルコースのどれもが美味しかったが特にアペタイザーに出た清楚な地野菜のディッシュは春の香りがして、やがて来る幸せを先取り出来た気分になった。
秘湯「雪秩父温泉」では雪肌の美女には出逢えなかった。常時逢えたら値打ちが無いので当然だと高楊枝を咥えて見たが、次回は是非ともと願う気持ちも残った。そんな秘湯も何処かには有ろうが雑多な混浴は遠慮したい。妙齢かつ白肌、そして後ろ姿がキーワードなもので・・。
最終日の打ち上げの昼食に指定された時間の1分前に行ったら殆んどの方は既に出来上がっていた。30分も前から始まっていたと聞き、大いに損をした気になった。食べ物の事では無い。楽しく寛いだ時間を共有するのが皆より30分少なかった事への残念さだ。“よし次回は一番最初に行こう”と心に決めながら冷たいビールで乾杯をした。ご参加の皆様方には本当にお世話になりました。心から感謝致しております。
来年も是非ご一緒したいと願っております。